0歳からの性教育♬助産師と一緒に

0歳は、発達を築いていく土台となる時期です。

出張専門助産所ガーデニアでは、ケアの中で、0歳からの性教育をとても大切にしております。

ここでは、0歳からの性教育のポイント、実践方法をご紹介していきます。


0歳からの性教育のポイント


自分のからだを知る

赤ちゃんは、自分のからだを発見する存在です。

 

訪問先のご家庭で、『(赤ちゃんが)手を発見したみたいなんです!!』と、嬉しそうに報告してくださることがあります。

 

私は、真剣に自分の手を見つめ動かす赤ちゃんの様子や、ご家族の笑顔を見ると、その瞬間を共有させていただけることに、この上ない幸せを感じます。

 

赤ちゃんは、自分のからだに興味をもち、自分のからだの感覚を確かめながら、自分のからだを知り、名前や機能について学んでいきます。 

心地よさを知る

なめる・さわる(触覚)、身近な人の顔を見る(視覚)、ママやパパや家族の声を聞く(聴覚)、味わう(味覚)、嗅ぐ(嗅覚)などの五感を通して、赤ちゃんは、安心や心地よさを体得していきます。

授乳、オムツ交換、お風呂、触れ合い遊びなど、日常の暮らしの中で、安心する養育者と心地よい触れ合いを共有しながら、赤ちゃんは、「快・不快の感覚」を育てていくのです。

 

赤ちゃんは、心地よい感覚を知っているからこそ、逆に、心地よくない感覚、不快な感覚に気づくことができます。

 

タッチには、愛情表現としてのタッチだけでなく、グルーミングによるタッチがあります。

グルーミングでは、些細なソフトタッチから始め、徐々に接触をエスカレートさせ、「これは普通のことだ」と言って行為を正当化し、相手を手なづけることがあります。

 

ですから、心地よさを体得する中で、不快な感覚、はっきり不快ではないけれどなんとなく心地よくない感覚に気づき、拒絶することができるスキルを身につけることは、性犯罪から身を守る上で、非常に重要といえます。


0歳からの性教育【実践方法】


赤ちゃんとお風呂~からだを清潔に保つ~

「お風呂だから、お洋服脱がしてもいい?」

「お湯をかけるよ~」

「おまたを洗うから、さわってもいい?」

 

優しく丁寧に、赤ちゃんに声をかけましょう。

 

はじめは少しドキドキしていた赤ちゃんも、落ち着いた声で優しく話しかけられることで、 だんだん心が落ち着き、リラックスしてくれることが多いです。

 

もちろん、お風呂の間、ずっと泣けてしまうこともあるかと思います。

赤ちゃんのお顔が涙にぬれる様子を見て、心が折れそうになってしまうかもしれませんが、『この子を清潔に保ってあげているんだ!』と、どうぞ自信をもってください!

 

『からだが清潔に保たれて、けがや病気になった時には治療をうけることができる』ということは、誰もがもつ「からだの権利」の1つ。

赤ちゃんをお風呂に入れるのが、上手か下手かということが重要ではありません。

丁寧に赤ちゃんをお風呂に入れてあげて、養育者として、赤ちゃんの「からだの権利」を保障している、それこそが意義深いことだと思うのです。

 

お風呂のポイント

  • 手のひらや指の腹を使い、石鹸の泡で優しく洗う
  • 石鹸が残らないように、優しく洗い流す
  • 季節にあった保湿ケア

 

性器の洗い方

  • 男性器は、包皮をむけるところまでむき(無理にむかない)、洗ったら包皮をもとに戻す。繰り返すうちに、だんだんむけてくることが多いです。
  • 女性器は、人差し指と薬ゆびでひだを広げ、中指で前から後ろにやさしく洗う

自分のからだに対する赤ちゃんの理解を深める

からだのパーツの名前や場所を、赤ちゃんと一緒に、確認していくなかで、「このからだは自分だけのものだ」という感覚が赤ちゃんに育まれます。

 

赤ちゃんのからだの部位を正しい名前で呼びながら、着替えをしたり、オムツ交換をしてみましょう。

0歳児から繰り返し、からだの部位の名前を呼びながら、丁寧にケアを行うことで、赤ちゃんはからだの部位と名前を自然と覚えることができ、「自分は大切な存在だ」という感覚が育まれていきます。

 

自分のからだは、どこも等しく大切な場所

 

「あなたのからだは、あなただけのもの。だから大事にしよう」という考え方を育むことが、性教育の土台となります。

 

ねんね、ハイハイ、つかまり立ちという発達段階に応じて、高さを変えて、割れないミラーシートを張ることで、赤ちゃんは、安全に、鏡に映る自分の姿を楽しむことができます。

 

 赤ちゃんが自分のからだが動いていることに気づき、動きを楽しんだり、自分のからだに興味をもつきっかけとなります。

快・不快の感覚を育む

0歳児にとって、同意とはどういうことなのでしょう。

 

赤ちゃんは、心地よいこと・心地よくないこと・不快なことを、養育者からの日々のお世話を通して学んでいて、自分のからだに対する意識をもちはじめています。

 

でも、赤ちゃんは自分の気持ちを、言葉では十分に表せません。

大人が、声をかけながら赤ちゃんの気持ちを代弁し、快・不快を共感していくことが大切です。

 

オムツ交換の際、「ウンチ出たね!ウンチがくっついていると、気持ち悪いよね」、「お尻をふいたら、さっぱりしたね」、「おしっこが出て、すっきりしたね」などと声をかけることで、赤ちゃんは、「気持ち悪かったから泣きたくなっていたんだ」、「綺麗になって気持ちがいいから、嬉しいんだ」などと、体験に伴う快・不快の感覚が育まれていきます。

 

信頼できる人から触れられたとしても、その時の体調や気分によって、赤ちゃんの感じ方は、その時々で変化します。

 大人は、赤ちゃんの様子から、その想いをくみ取り、尊重し、丁寧に声掛けをしながら心地よい状態を作るということが大切です。

 

着替えやオムツ交換の際は、できるだけ周囲から見えないところで行いましょう。

そのような養育者の姿勢が、「大切なところは他の人に見せない」、という赤ちゃんへのメッセージになります。

 

大人によって、安心して心地よく過ごす環境が保障されていることで、赤ちゃんは、「自分自身のからだが大切にされている」、人権が守られているという感覚を、育んでいきます。

一方で、ぞんざいな扱いに慣れてしまうと、不快な感情に気づくことが難しくなってしまいます。

からだの人権は、赤ちゃんの頃から保障されるべきものであるということを、私たち、大人が明確に意識することが重要なのです。

 

そして、「自分のからだは自分だけのもので、どこも大切な場所」、快・不快の感覚を育むことは、性犯罪から身を守る上でも欠くことができない性教育といえます。